資料集

刃物の知識

断裁用刃物の構造、名称

刃物断面(拡大図)


断裁用刃物の特徴

刃物材質 ハイス刃
SKH鋼
超硬刃
WC合金
刃角 標準22度
(紙質等による) 
価格 安価 高価
ハイスの約2〜3倍
寿命、その他 一般的には約800回 耐摩耗性大,欠け易い
ハイスの10倍以上 
 ※紙質、テスト条件等により相違あります。

紙質、刃角、断裁クランプ圧の関係(参考)

断裁材料 用途 刃角 クランプ圧
厚紙(3mm) ボール紙 16〜18°
ゴム ゴム製品 17〜22°
繊維 植物繊維 19°
アルミホイル アルミホイル 19〜22°  
和紙 書道紙・障子紙 19°
薄葉紙 辞書・カーボン紙・タバコの巻紙・チリ紙 19°
クラフト紙 セメント袋・事務用封筒 20〜22°
ロール紙 一般包装紙
日捲りカレンダー
20〜22°
中質紙 文庫本
教科書
22°
上質紙 書籍・教科書・ポスター 22°
グラビア紙 雑誌のグラビア 22°  
コート紙 ポスター
カタログ
カラー印刷紙
22〜23° 低〜中
アート紙 美術書
カレンダー
22〜23° 低〜中
プラスチック 24〜26°

当社クランプ圧目盛値 SH380-HOWクランプ力(参考)
低: 20〜35kg/cm2 1000kg〜1800kg
中: 35〜50kg/cm2 1800kg〜2800kg
高: 50〜70kg/cm2 2800kg〜4000kg

紙の知識

紙の目

紙には、紙抄機の進行方向により、紙の目(繊維の並び方向)があります。
紙の目をどうとるかで、縦目(T目)、横目(Y目)ができます。

紙の目

印刷、折り、断裁等の紙加工は、紙の目を知っての作業が大切となります。

紙の寸法

紙には、原紙寸法と紙加工の仕上寸法の規格(JIS)があります。

[原紙寸法規格]
洋紙
種類 寸法(mm) 寸法(尺) 当社断裁機
対応機種参考
A列本判 625×880 2.10×2.90 SH330HOP
B列本判 765×1085 2.50×3.60 SH380HOW
四六判 788×1091 2.60×3.60 SH380HOW
菊判 636×939 2.10×3.10 SH330HOP
ハトロン判 900×1200 3.00×4.00 SH430,450HOW
AB判(規格外) 880×1085 2.90×3.60 SH380HOW
板紙
種類 寸法(mm) 当社断裁機
対応機種参考
L判 800×1100 SH380HOW
K判 640×940 SH330HOP
M判 730×1000 SH380HOW

[仕上寸法規格]
 B  列   A  列 
列番号 mm 列番号 mm
B0 1030×1456 3.40×4.80 A0 841×1189 2.78×3.93
B1 728×1030 2.40×3.40 A1 594×841 1.96×2.78
B2 515×728 1.70×2.40 A2 420×594 1.39×1.96
B3 364×515 1.20×1.70 A3 297×420 0.98×1.39
B4 257×364 0.85×1.20 A4 210×297 0.69×0.98
B5 182×257 0.60×0.85 A5 148×210 0.49×0.69
B6 128×182 0.42×0.60 A6 105×148 0.35×0.49
B7 91×128 0.30×0.42 A7 74×105 0.25×0.35
B8 64×91 0.21×0.30 A8 52×74 0.17×0.25
B9 45×64 0.15×0.21 A9 37×52 0.12×0.17
B10 32×45 0.105×0.15 A10 26×37 0.086×0.12
B11 22×32 0.073×0.105 A11 18×26 0.06×0.086
B12 16×22 0.052×0.073 A12 13×18 0.043×0.06

断裁機に関わる法令

断裁機は他の製本機械とは違い、労働安全衛生法の政令で指定されており機械の製造販売、使用に対して、事業者、メーカーに以下のような義務が付されております。


労働安全衛生法、第5章、第42、44条

◯概要
・断裁機は安全装置を具備すべき機械に指定されており安全装置を具備していない機械は使用が禁止されている。
・機械は検定機関による型式検定合格とその旨の表示が必要である。
  →政令で定める機械;プレス機械又はシャーの安全装置
  →安全装置型式検定

※当社全機種に標準装備された両手操作式断裁スイッチは法令に基づいた型式検定に合格しています。 (型式検定合格番号;第TA318号)

労働安全衛生法、第5章、第45条
労働安全衛生規則、第1編、第36条、第2編、第135条

◯概要
・断裁業務に従事する人は、特別教育を受けなければ就業できない。
・断裁機は年1回定期自主点検を実施し、検査記録を3年間保存する。
  →特別教育を必要とする業務
  →定期自主検査の実施、検査記録の保存

※機械定期点検の実施を要望される場合は、当社営業、サービス部門にご相談ください。
また、機械機能、安全性の維持、管理に対しましても、オイル交換、年次点検等の定期的なメンテナンスサービスの計画・実施をおすすめいたします。